活動の目的
本団体の活動の大きな目的は、過疎地域・島嶼部において、地域のコミュニティに入り込んで、家づくりを支えることのできる担い手を、空き家改修のプロセスを通じて育てることである。2025年度は、これまでの活動を継続するととともに、今後にむけ、将来的に団体の拠点の一つとして使用する空き家の土壁を改修する。また、フィールド調査を行うことで、今後の活動の新たな展開の糸口を探る。
活動の経過
2年間の活動を通して、運営メンバー間の連携体制に加え、地域住民との関係性が着実に構築されてきた。今後団体の拠点として使用していく拠点を改修し、使用できる状態にしようとしている。ワークショップについては、毎回新規の参加者が複数いることに加え、リピーターも現れ始めており、活動が地域および社会の中で少しずつ定着し始めていると考えられる。
活動の成果
2025年度は、大きく3つの成果があった。
一つは、空き家の壁を改修したことである。久比地域では地域住民が共同で行っていたとされる土壁塗りを、地元の職人さん指導の下で行った。古民家の中から出てきた藁床畳を解体し、そこでとれた藁を土に混ぜ、鏝を使って塗るという一連の工程を経験した。地域の材料を使って地域の家を直すという、本プロジェクトの重要な理念を体現するワークショップとなった。
二つ目は、空き家の実測を行ったことである。2026年度以降に進めようとしている空き家改修に向け、その準備として、現状の実測を行った。これにより、今後スムーズに改修に取り掛かれると考えられる。
三つ目は、活動の新たな展開の糸口が見えたことである。久比に現存する最後の木造みかん船がみつかり、それを他団体と共同で改修しようとするプロジェクトが立ち上がろうとしている。また、近隣地域の福山において盛んな柿渋の製造工場も見学した。今後の改修で使用する、地域由来の材料のについて学び、その選択肢を増やした。
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藁床畳の解体WSの様子。藁床の織られている構造や、本当に稲穂が使われていること、一畳の藁床に膨大な量の藁が使われていることを学んだ。加えて、今後の改修に向けて、空き家の実測を行った(左下)。
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土壁塗りWSの様子。藁床畳から解体した藁を土に混ぜ、空き家の壁塗りを行った。外部協力者である地域の職人さんに伝統的な技を教わりながら、基礎となる荒壁塗りを完成させた。
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今後の活動の展開に向けて。久比集落に残された木造のみかん船を、本団体と協力して改修するプロジェクトが始まっている(上2枚)。また地域の材料を活かした改修に向けて、福山地域で行われている柿渋の製造工場へ見学に行った(下2枚)。