活動の目的
瀬戸内海の美を世界に向けて発信するとともに、会場となる島々の固有の民俗・文化等を現代アートを通じて発見し、さらには各島々の住民やこえび隊との心温かな交流などを通じて島々の活性化を図る。
活動の内容
瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内海の12の島と2つの港を舞台とした、国内最大級の現代アートの祭典で、2010年から3年に1度のトリエンナーレ方式で開催している。
瀬戸内国際芸術祭2016では、世界トップレベルの現代アートの作品展示に加え、音楽や演劇、ワークショップなど多様なイベントを実施し、国内外から約100万人の来場者を迎えた。
会期外となる2017年は、瀬戸内国際芸術祭の作品を「ART SETOUCHI」ブランドの資源として活用するとともに、各種イベントやアーティストによるワークショップを集中させるなどして効果的な情報発信を行い、誘客促進による交流人口の拡大と地域の活性化を図る。
実施場所:香川県に属する瀬戸内の11島および高松港、岡山県に属する1島および宇野港
参加作家、参加人数
瀬戸内国際芸術祭2016の作品のうち、132作品を継続公開。 ※屋内作品公開施設の来場者数は約62万人(2018年2月現在)
また、ゴールデンウィークや夏休みなどの行楽シーズンを中心に、各種イベントやアーティストによるワークショップを開催し、多くの方が島々を訪れた。
他機関との連携
多様な分野にまたがる構成団体を持つ瀬戸内国際芸術祭実行委員会を中心に、関係者が連携・協働し、持続的に地域経済の発展を牽引する共同体として事業を推進している。
活動の効果
瀬戸内国際芸術祭2013の翌年に実施したART SETOUCHIの来場者数と同数程度(約60万人)を目標としたところ、約62万人(2018年2月現在)の来場があり、事業の定着が図られていることが分かる。
本取り組みは、来場者数の多寡を競うものではないが、今後も芸術祭を含めた「ART SETOUCHI」を継続的に展開し、多くの方々に島を訪れていただくことで、そこに暮らす人々の活力を取り戻していきたい。
活動の独自性
瀬戸内国際芸術祭は、海と島を会場に行われた世界で初めての本格的現代アート展であり、美しい瀬戸内海を船で巡りながら島の自然や文化に溶け込んだアート作品を体感するという、これまでにない新しいスタイルの芸術祭である。
さらには、人と人とのつながりの大切さを多くの人々に再認識させ、地域の元気を取り戻すための取り組みとして評価されている。
総括
世界のトップアーティストが手掛けた瀬戸内国際芸術祭の作品を「ART SETOUCHI」ブランドの資源として活用し、来場者に公開することで、島々の魅力を継続的に発信することができた。
また、アート作品の公開やイベントを通じて、来場者や島民との交流の機会を創出したり、取組みの趣旨や背景を知ってもらったりすることができた。
こうした継続的な取組みの中で、瀬戸内のファンを獲得し、さらにはサポーターを生み出し、新たな人材が次回芸術祭に関わっていくことで、常に発展的に変化し続ける芸術祭を目指していく。
今後においても、本助成を活用させていただきながら、芸術祭を中心としたアート事業を展開し、息の長い取り組みとして地域活性化を図っていきたい。
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こえび隊と来場者の交流。海外からも多くの方が
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来場者も巻き込む迫力あるパフォーマンス(高松港)
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