活動の目的
過疎高齢化が進む越後妻有地域内において、地域に内在する価値を、現代アートを媒介として掘り起こし、その魅力を高め世界に発信し、地域再生の道筋を築くことを目的とする。
活動の内容
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018は7月29日から9月17日まで、51日間の日程で開催した。『越後妻有里山現代美術館【キナーレ】』や『まつだい「農舞台」』などの拠点施設を中心に十日町市、津南町全域でアート作品を展開するとともに、県外や海外からの来訪者に地元住民との交流を通じ、越後妻有地域の魅力を十分に感じてもらえる内容となった。
通年誘客のための四季の企画展も継続して実施している。大地の芸術祭の里2019冬のイベントの中では越後妻有雪花火が過去最高の来場者を記録した。
参加作家、参加人数
今回の大地の芸術祭では44の国と地域から335組のアーティストが参加し、379作品を圏域全体で展開した。来訪者は国内外から548,380人を記録した。また、準備活動と会期運営のため延べ活動人数で1,988人ものサポーターに参加いただくことができた。
他機関との連携
特定非営利活動法人越後妻有里山協働機構とは、芸術祭の開催を連携して実施した。新潟県からは事業の実施に関して側面的な支援をいただいた。
活動の効果
新潟県内の経済波及効果は約65億円、パブリシティの広告換算は36億円を超え、前回展を上回った。大地の芸術祭の開催による交流人口増加が地位域経済の活性化をもたらした。来訪者アンケートの集計値では、海外からの来訪者の割合が8.7%となり、前回の1.8%を大きく上回っており、大地の芸術祭とともに越後妻有地域の魅力を多くの人に知っていただくことができた。
活動の独自性
大地の芸術祭は、アート作品、作品展示場所の自然・風景・食・地域住民との交流など、越後妻有の里すべてを含めたものを「アート」として展開している。第一回展からのリピーターも多く、国・地域・世代ジャンルを越えた人々の交流と協働が新たな価値を産み出し、過疎高齢化の進む地域に誇りを取り戻すきっかけとなっている。
総括
来場者数は過去最高を記録し、特に海外からのお客様が目に見えて増加している。そのためより一層海外を意識した発信やインバウンドへの受入体制整備を進め、海外サポーターの拡大を推進していく必要がある。
2021年には大地の芸術祭第8回展が開催される。第7回展を上回る集客と経済効果、地域活性化に向け、さらなる魅力の発信とお客様を心から歓迎できる芸術祭を企画、構成していくため、今後とも大地の芸術祭事業への格別なご理解とご支援をいただきたい。