活動の目的
島内にある荒れ果てて使われなくなった土地(休耕地)を再生していくこと、そして、直島の新たな特産品として、いちじくを栽培し「直島いちじく」としてブランド化を目指す。日本の方だけでなく世界中からやってくる観光客へ直島いちじくを提供し、直島の新たな魅力を創造していくことを目的としている。
活動の経過
竹林になってしまった畑を竹の根っこから除去し、土地造成を行った。香川県東讃農業改良普及センターの掛鯛先生に指導していただきながら、島内にあるいちじくの木から枝をおすそ分けしてもらい、第一弾として挿し木ワークショップを開催した。第二弾は特別メンバーでもあるイエンスさんを講師に迎え、中奥いちじく園にケージを建てる「DIYワークショップ」を開催。挿し木の水やりもすぐ出来るよう水道も開通した。第三弾のワークショップは、再びイエンスさんを招き小屋の基礎を完成させた。小屋が畑の一段上にあるため、斜面に階段も全部で3箇所作った。小屋づくりに関しては、物流コストがかかり資材の搬入にも予想以上に時間がかかってしまった。作業も畝作りを優先的に行ったため計画通りに進まなかったが、無事2月に小屋が完成した。そして、中奥いちじく園、島小屋、宮浦の家などでいちじくの苗を合計約30本育てた。その中から元気に育った苗9本を選び畑に移植した。切り戻した枝はまた挿し木として増殖していく。
活動の成果
揷し木で植えたいちじくに実がなるまであと約二年かかるが、まずは目的である竹林だった休耕地をいちじく園として再生することが出来た。
いちじくの栽培に関しては、講師を迎えることで正しい栽培方法を身につけることが出来た。台風などの対策、イノシシやカミキリムシなどの害獣・害虫対策、雑草対策など学ぶことも多かったが、今年一年学んだことを参考に来年以降も継続して活動していくことができる。
また、以前はイノシシの被害が多いエリアだったが、休耕地をきれいにする事で、害獣が畑や近隣に寄り付かなくなった。活動を通じて近隣の方たちの意識も変わり、いちじくの育て方を聞かれる機会も増えた。地域の活性化や農業に対しての賑わいの創出、コミュニティの維持・向上が出来たと感じている。地域コミュニティと関わりながら活動していくことで、いちじくの魅力だけでなく地域の魅力も再発見することが出来た。
SNSでは、フェイスブックとインスタグラムにてプロジェクトのアカウントを作成し、活動の情報発信をしている。たくさんの方に関心を持ってもらったおかげで、メンバーが増えたり、グッズの販売に至ったり、今後の展開にも繋がっている。今後もこのプロジェクトを通して地域に貢献していく。
活動の課題
イノシシ問題:毎年増加し、畑が想像以上に荒らされている。
害虫問題:カミキリ虫が枝に幼虫を産み付けたり、実がなると蜂がくるため近隣の迷惑になる。
台風・強風問題:いちじくは強風に弱く、葉が枯れるなどの被害が多かった。
竹・雑草問題:防草シートで覆ったが法面や畑以外の敷地から竹や雑草が生い茂り除草が追いつかない。
広報宣伝活動:SNSの活用方法などに課題が残った。
-
挿し木ワークショップの様子
-
DIY CAMPワークショップ開催の様子
-
揷し木を移植する様子