瀬戸内海地域振興助成成果報告アーカイブ

豊島 島キッチンお弁当・お惣菜配達事業

特定非営利活動法人瀬戸内こえびネットワーク

実施期間

活動の目的

手間のかかる揚げ物の調理や、普段あまり食べないようなものを選び島内の高齢者などの食事の豊かさを担保し食事の楽しみを提供する。また郷土料理や島のお母さんに教わった料理をメニューに加え、長期的には、郷土料理や島のお母さんたちのレシピを共有できるアーカイブづくりを行う。また島キッチンで働く島のお母さんの高齢化が課題となっており、お弁当のお手伝いから気軽に参加していただきながら新規雇用の開拓を行う。 注文用紙を兼ねている島キッチン新聞を島内全戸に配達することで、島キッチンを身近に感じてもらい、島のお誕生会とパッケージで島内の世代間や地域間の分断を緩やかにつなげる役割を果たす。

活動の経過

活動目標を踏まえ、以下3点に重点を置き事業展開をした。
1 郷土料理や普段自分では調理しないようなバラエティのあるメニュー設定
2 郷土料理のアーカイブ
3 島民のお弁当お手伝い募集

1 コロナウィルス感染拡大期に休業を余儀なくされる時期もあり、月2回のお弁当日を最大6回に増やし家族でも楽しめるメニュー(中華メニュー)を展開するなど工夫した。また、お弁当配達をする中で島民からメニューのリクエストがあることもあり、高年齢層より希望の多かった寿司もメニューに組み込んだ。6月にニーズ把握やキッチン弁当に関するアンケートを実施。2010年よりお世話になっている丸ノ内ホテルの山口総料理長ともオンラインミーティングを月に1回行い、アドバイスをもらいながらメニュー開発や改良に挑んだ。注文がしやすいように、島キッチン新聞にQRコードを掲載し注文フォームから申し込めるようにした。

2 各地区で行われている老人会の輪投げの会にお邪魔し、交流を図るとともに、島の食(食の歳時記)のヒアリングを行った。

3 島キッチン新聞でお弁当のお手伝いを募集。30代から70代までの8名の方に参加いただいた。内3名は瀬戸内国際芸術祭2020春会期より雇用し、オフィシャルツアー弁当対応で活躍した。

参考資料/豊島の食の歳時記、島キッチン新聞

活動の成果

お弁当販売実績 2021年4月~2022年3月 計1705食
(弁当日、メニュー、販売数 の順で記載)
4月 9日 鶏の照り焼弁当 34
4月23日 鶏の照り焼弁当 65
4月26日 油淋鶏弁当 49
5月10日 肉団子弁当 40
5月14日 のり弁当 33
5月17日 酢豚弁当 37
5月24日 油淋鶏弁当 37
5月28日 のり弁当 19
5月31日 肉団子弁当 22
6月 7日 鶏肉香草焼き弁当 41
6月11日 豚のしょうが焼き弁当 49
6月14日 和風ハンバーグ弁当 52
6月21日 豚のしょうが焼き弁当 47
6月28日 鶏香草焼き弁当 42
7月 5日 からあげ弁当 42
7月 9日 ミックスフライ弁当 54
7月12日 豚のミルフィーユ弁当 56
7月19日 ミックスフライ弁当 46
7月23日 豚のミルフィーユ弁当 26
7月26日 からあげ弁当 21
8月20日 コロッケ弁当 61
8月27日 肉団子弁当 58
9月10日 ラタトゥイユ弁当 56
9月17日 焼き魚弁当 49
10月 8日 のり弁当 56
10月22日 いなり弁当 92
11月12日 バラエティ弁当 43
12月10日 かきまぜと煮魚弁当 59
12月24日 Xmas弁当 66
1月14日 のり弁当 56
1月28日 コロッケ弁当 67
2月18日 鶏南蛮弁当 48
2月25日 巻き寿司弁当 64
3月11日 ちらし寿司弁当 62
3月25日 酢豚弁当 56

活動の課題

●豊島でも島外のお弁当事業者が参入し、老人弁当を展開しているが、豊島の野菜を使い、手作りの良さを生かし「楽しみに待つお弁当」を目指し、販売数を安定させる。
●今年度の活動で老人会とのネットワークができたので、丁寧なヒアリングを行い、縁を繋げ引き続き、島内の世代間や地域間の分断を緩やかにつなげる役割を果たす。
●島の方を芸術祭年だけではなく、継続雇用できるように利益向上を目指す。

  • お弁当づくりの様子

  • 食の歳時記作成(ヒアリングの様子)

  • 新聞配達の様子