活動の目的
琴弾公園は歴史のある公園で、全国からたくさんの観光客が訪れている。観音寺市の観光資源として重要な場所でありながら名勝、県立公園など規制が多くあり開発、新規事業が行われにくい。また、敷地が広く、掃除が行き届かない現状がある。地域住民が琴弾公園にある歴史的建造物やいわれなどを十分把握しておらず、地元に誇るべき琴弾公園があることへの認識が低い。そこで私達は結成以来、公園清掃の市民参加を募り、定期的に清掃活動を行うことや市や県へ要望書を出し、琴弾山の山頂にある高灯籠からの眺望を取り戻すための働きかけ、さらに琴弾公園の魅力をアピールするイベント(今回は灯りイベント)を行い地域住民の琴弾公園に対する意識の向上をめざそうと考えた。
活動の経過
1 今まで進めてきた清掃活動の継続やいいまちづくり観音寺輝き隊通信での琴弾公園のPRの継続については予定通り実施することができた。
2 今年度当初、観光客に理解できる案内板の製作を考えていた。まず、市の商工観光課に相談し、文化振興課など関係する課にも話を持ちかけたところ、県立公園のため様々な規制があることがわかった。公園内の案内板を調べ、「瀬戸内海 国立公園 観音寺松原」の看板が少ないことに気がついた。新たに看板を建てるのが難しいのなら、すでに建っている看板(ここでのタバコは火事のもとなど)の下側に補助的につけたらどうかと考え具体的に紙で模型を作り、実際の看板に付けた写真を添付した文書を市へ提出した。さらに県へも要望した。すると県から、可能ではあるが、3年毎に料金を支払う(宣伝料)ことになるとのことであり、納得できず断念した。
3 琴弾公園のライトアップにより、公園への関心を高め、観音寺市の夜型観光の推進や気運を盛り上げようと考えた。予想以上に多くの参加者があり今後は観音寺市や商工会、観光協会などと協力しながら継続できる方法を考えたい。
4 琴弾公園の魅力(歴史的建造物、石碑、いわれなど)を幅広い年代層に伝えていくための人材を育てるためにガイド養成講座を開いた(5日間)。
5 高灯籠の周辺の木の伐採により景観を取り戻そうと市や県への働きかけを継続した。
活動の成果
1 琴弾公園の清掃活動に関して2022年2月24日に四国新聞の四国4者協同企画「地域を創る 四国を拓く」のコーナーで[琴弾公園の魅力発信]というタイトルで掲載された。この記事を読み、市外から家族全員で琴弾公園を訪れたことや清掃が行き届いているという嬉しい感想を頂いた。
2 案内板製作は実現できなかったが、市や県に訴えることで、行政側に公園周辺整備への意識の高まりを促したのではないかと考えられ、2~3年前からの要望が実を結んでいる。例えば藤棚下のベンチ〈丸太〉や児童公園のベンチ〈木材〉が削り、塗り直されたり、木の交換がされたりしてきれいになった。
3 琴弾公園のライトアップイベント(2021年10月20、21日)は、2日間のアンケート調査で回答者が123人。(イベント参加者数は2倍以上だと思われる)参加者が公園のライトアップに満足してくれた様子や継続を願う様子がわかった。
4 ガイド養成講座は定員20人を超す参加希望があり、大盛況だった。野外学習、室内学習が5日間に渡り行われ、一定以上の参加により修了書を渡した。1人1人からの感想を聞くと琴弾公園の新たな魅力を発見でき有意義だったという内容のものが多かった。
5 琴弾山山上にある高灯籠からの景観の素晴らしさは市の歴史書にも書かれているが、手入れが十分でなく、雑木が茂り、景観を覆い隠している状態であった。4年前から私達は市や県に働きかけていた。今年度、香川県知事の中学卒業頃の写真を県議会議員に提示してぜひ景観を取り戻したいと代表質問の形で取り上げて頂いた。このことの効果もあり、2022年3月25日についに雑木の伐採が実現した。
活動の課題
1 いいまちづくり観音寺輝き隊通信は琴弾公園の清掃活動のお誘い、公園の歴史・クイズを中心とした内容で毎月発行し、市内35カ所、400部を配布している。観音寺市広報のホームページにも載せられており、Facebookでも配信している。しかしまだ知名度は低いと思われる。もっとアピールする方法を考え、支持者・賛同者を増やしたい。
2 観音寺市や商工会、観光協会などと協力しながら行えるイベント(ライトアップ、武者行列)なども考えたい。
3 今年度、高灯籠付近の雑木が伐採されたが100%ではないのでさらに働きかけをして歴史的景観を100%取り戻したい。
4 ガイド養成講座のスキルアップ編を行いたい。
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琴弾公園の掃除活動
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琴弾公園散策ガイド養成講座第1回目
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夜の琴弾公園~灯りイベント~