活動の目的
●本事業は、当市の特徴である文化芸術資源の「現代アート」と豪雪が育んだ「雪国文化」を最大限に活用し、大地の芸術祭を国際的な文化事業として発信するものである。
●昨今のコロナ禍における影響で誘客が見込めない場合であっても、「雪国文化」「里山文化」「農耕文化」を世界に発信し、その価値および魅力を伝え、コロナ収束後の誘客につなげる。
活動の内容
●2022年度に延期した「大地の芸術祭」本会期を見据えた関連施設の先行リニューアルオープン(越後妻有里山現代美術館MonET・まつだい「農舞台」フィールドミュージアム)
●恒常的な文化活動としてのキャンペーン期間を設定した誘客プロモーション(「今年の越後妻有」の開催)
●Webマガジンにおける定期的な記事アップ及びYouTube 動画配信(「運営/越後妻有の舞台裏から」「越後妻有のサイトスペシフィックな作家たち」)
●食文化コンテンツの充実(芸術祭関連施設で提供する食メニュー開発、雪国の保存食を堪能できる雪見御膳ツアーの実施)
参加作家、参加人数
参加作家/イリヤ&エミリア・カバコフ、目、二コラ・ダロ、名和晃平、マルニクス・デネイス、森山大道、中谷ミチコ、エステル・ストッカー、豊福亮、鞍掛純一ほか
参加人数/今年の越後妻有 40,555 人、「大地の芸術祭」の里 越後妻有2022 冬 5,569 人
他機関との連携
●NPO越後妻有里山協働機構/広報・施設における企画展・オフィシャルツアーなど
●新潟県/広報・インバウンド・寄附協賛営業など
活動の効果
●芸術祭関連施設のリニューアルオープンは、2022年に開催する「大地の芸術祭」のプロモーション的な効果を得た。
●コロナ対策を講じた施設開館やイベント実施は、コロナ禍で開催する「大地の芸術祭 2022」のシミュレーション及び事前点検として有効であった。
●オンラインコンテンツやWeb配信は、現地を訪れることのできない方々への芸術祭の訴求や、参加につながった。
活動の独自性
●「大地の芸術祭」は、2000年から、自然、景観、食、行事、生活習慣、地域住民との交流など、越後妻有の里の資源すべてを「アート」を媒体として発信している。
●国、地域、世代、ジャンルを越えた人々の交流と協働が新たな価値を見出し、過疎高齢化の進む地域に、誇りを取り戻すきっかけとなっている。
●オンラインコンテンツ・Webコンテンツにおいてもアート作品や作家の思い等を通じて発信することで、斬新な切り口による当地域の本質的な価値の発信を実現している。
総括
●令和2年度から続く新型コロナウイルス感染拡大のパンデミックにより、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の延期を余儀なくされ、恒常的な施設開館を中心とした事業に変更した。
●誘客プロモーションにおいても、コロナ禍により国外からはおろか、国内においても当初の計画が展開できずに、目標としていた入込客数には達しなかった。
●しかしながら、徹底した新型コロナウイルス感染予防対策を講じたうえで、施設に属した企画展やイベント等を実施することで安全・安心な旅を提供するベースが構築された。
●また、積極的にオンラインでの催しや、YouTube配信を展開することで、遠方や国外からのアクセスが増え、新たな手段の獲得とWeb上での広がりの可能性を見出すことができた。