瀬戸内海地域振興助成成果報告アーカイブ

瀬戸内海の景観と良好な環境を保全し創造する、空き倉庫地活用の「海のdesignコミュニティ」プロジェクト

UME プロジェクト

実施期間

活動の目的

人口減少率が半世紀で50%を超え、浦崎地区の持つ豊かな海洋文化の継承が課題となっている。地域の多世代交流と関係人口創出の場である UME house うらしま の特徴を活かし、海洋に関わる文化継承と地域資源の再開発に取り組むとともにその魅力を外部にも広く発信する。地区の高齢化率から、今後の地域における生産年齢人口のさらなる低下が予測されるとともに、今後も増加する退職後の高齢者の社会参画への機会創出が求められることとなる。地域人材が活躍しながら外部人材との交流を行い、関係人口の増加と移住促進を図る。上記課題解決に向けて、まちづくりへの主体的な参画を果たす若者世代を育てる事を目的とする。

活動の経過

●2022年5月1日
UME houseオープニング1周年記念セレモニー開催。
オープニングを飾った地域の「神楽の舞」を披露。
寄付でいただいたテーブルを美大生を中心にワークショップ形式でデスクリメイク作業。
●2022年6月25日~11月3日
海洋環境デザインみなとラボとの協働ワークショップ開催。「海」をテーマにチェキで子どもたちと大学生が撮影に出向き、1回目「ZINE」作成WS開催。
●2022年9月
地域ボランティアによる、手作りのテーブル・椅子・空き倉庫扉を制作実施。
●2022年4月~2023年3月
地元農家さんの採れたて野菜・地元特産品「無花果」「寒蘭(キャベツ)」などを用いた、加工食品「ドライフルーツ」「乾燥野菜」「ジャム」「ジェラード」をマルシェで販売。カフェも併設し、子ども×若者×高齢者のコラボレーションで販売体験を実施。
●2022年10月~2023年2月中旬
尾道市立大学美術学部学生と子どもたち・地域の方によるアートプロジェクトプロジェクトWSを毎月4~5回開催。「空き倉庫リノベーション」の一環として、倉庫の扉にアート作品を創作。
●2022年2月19日 
アートプロジェクト完成式

活動の成果

多様な世代の視点・多様な人財の視点から地域で継続的にデザインをコンセプトに、浦崎地区の持つ瀬戸内海海洋環境文化をアートで表現・体現しながら、成果を広く発信すること、また、地元大学美術学部学生とアートを通じた、空き倉庫再生への取り組みを実施。「こども」を真ん中においた地域づくりを多様な人財で構築し、「魅力ある瀬戸内地域のまち」として、若い世代・子育て世代の移住・定住を促進する成果に繋げる事に寄与出来た。
プロジェクトの成果をみなとラボをはじめとする海洋環境関係団体を通して発信することにより、プロジェクト参画者としての関係人口の創出50名、移住促進のための空き家再生リノベーション1件、プロジェクトを通しての移住希望者3世帯が達成出来た。UMEプロジェクトの活動を持続可能なものとし、理念を共有する人財を育成するために、プロジェクトの法人化も行い、組織の安定化を目指す一歩も進める事が出来た。これからの地域の未来に向けて、持続可能な地域社会の構築に取り組み、「質の高い教育をみんなに」「まちづくり」「海の豊かさを守ろう」パートナーシップ」をテーマに「住んでよし」「訪れてよし」の地として広く発信していく事が出来た。

活動の課題

●自然と触れ合う事を土台にした、地元農家さんとのコラボレーションで、子ども×若者(高校生・大学生)×高齢者の多世代で、畑で作物づくりを行いながら、食育に繋げられる活動を展開していく。
●地元の特産品「無花果」を使った商品開発を進め、より地域の活性化に繋げていく。
●地域内外を問わず、地域振興活動を行う他団体との関係性を深める。

  • 浦崎の魅力を伝える「ZINE」制作ワークショップ

  • テーブルリメイクワークショップ

  • こどもたちと、美大生(尾道市立大学美術学科)による アートプロジェクト