活動の目的
コンテンポラリーダンスワークショップを通して子供達の交流を深め、自己表現力を身に付け、協調や相互理解による非行やいじめ防止、地域文化の向上と人材育成を目的とした。
活動の内容
4月~5月に当該校を訪問、小学校では勿来第二小学校が受け入れを希望、高校は昨年同様勿来高校演劇部といわき支援学校くぼた校に決定。
6月から月1回のペースで小学校・高校で行った。勿来第二小は32名、勿来高校とくぼた校は11名と、3年間では参加者が一番多くなった。各6回ずつのワークショップを行い、小学校は学習発表会、高校は普通高校と支援学校が合同で学内発表を実施。12月には勿来市民会館で小学校・高校共に参加するダンス発表会を開催した。
実施場所:福島県いわき市
参加作家、参加人数
NPO法人ダンスボックスの主催者大谷氏も毎年12月には成果を見に来てくれた。学習発表会・高校での発表会・12月の合同発表会等年間で成果を鑑賞した人は500人、またスタッフとして筑波大学や芝浦工業大学の学生が多く参加してくれたことで子供達も大いに喜んだ。
他機関との連携
NPO法人ダンスボックス、セレノグラフィカ、いわき市、いわき地方振興局、筑波大学、芝浦工業大学、岩間町サロン参加者、浪江町サロン参加者、双葉町サロン参加者などと連携して実施した。
活動の効果
小学校5年生は思春期に差し掛かる頃で、最初は男女がはっきりと分かれてしまう状況だったが、回を重ねるごとに協調性が生まれ全体の中での個々の存在を理解するようになった。
高校では、支援学校生徒が1回目から継続して参加していることから、年ごとに参加者が増え、健常者と障がい者という壁はまったく感じられないくらいに普通の感覚でお互いが接していた。
活動の独自性
小学校では3年間とも学校側の理解を得て授業としての取り組みができた。
高校では、あえて放課後活動とすることで、健常者と障がい者に分けずに同じ時間を共有して実施した。
合同発表会の開催は、地域社会との接点を創り出す場として有効に機能したものと感じている。
総括
3年間の継続によってこの事業がもたらした効果は非常に大きく、支援学校の校長からは、支援学校間の意見交換会などの折には、「ダンスワークショップを通して生徒達の変化を肌で感じることができる」と発表しているとの報告を受けた。
小学校では、ワークショップの効果としてクラスのまとまりが良くなったこと、あいさつができるようになったこと、授業中の発言が多くなったことなどが報告された。
このことからも、事業の目的に掲げた内容が達成できたものと実感している。