活動の目的
複数のアトリエ間の交流やアーティストの活動の活性化、アートの生産地としての地域のブランディング、開催地域の活性化・文化振興、国内のアートの活性化などに寄与すること。
活動の内容
今回は、23軒のスタジオ所属作家の制作現場の公開に合わせて、作品展示や公開制作などが行われた。また、アートラボはしもと会場では、参加作家が企画する小規模展覧会を10本開催。関連プログラムでは、ワークショップ・トークショー・パフォーマンスなど計10本実施し、そのうち3本については、多摩美術大学・東京造形大学・横浜市民ギャラリーあざみ野などの外部会場においてトークショーを実施した。バスツアーは5日間実施。
実施場所:神奈川県相模原市、東京都町田市・八王子市
参加作家、参加人数
スタジオ来場者数23軒計2,336人、アートラボはしもと来場者数1,537人、総来場者数3,873人。
関連プログラム参加者数10本計245人。バスツアー5日間計84人。オープンスタジオ参加作家23軒計125人。アートラボはしもと会場展覧会の参加作家10本計18人。
他機関との連携
多摩美術大学・東京造形大学・横浜市民ギャラリーあざみ野などと連携し、トークショーを行った。
活動の効果
会期中実施したバスツアーには、国内の美術関係者のみならず、海外からリサーチャーチームの参加があったほか、女子美術大学や和光大学から講師や助手が複数の学生を伴って参加した事例もあり、本プロジェクト並びに相模原市を中心とするエリアが、アートの生産地として国内外に浸透し、教育的役割をも担いうると認知され始めていることが実感できた。
活動の独自性
本企画に参加しているスタジオは20軒以上、アーティスト110名を超えるなど、国内最大規模の数である。また、本企画で展示される作品や企画されるイベントは、すべてこの地元アーティストたちが制作するものであり、地域に根差したものである。そして、それらの活動をアーティスト自身が主導しているという点においても、他に例を見ない。
総括
本年の事業では、バスツアーにおいて事業の国際性や教育的役割を確認できたこと、20代前半の若いアーティストがスタジオを立ち上げ参加したこと、教育機関や他地域のアートスペースと連携をとれたこと、これまでの活動を客観的に検証・記録するための論考集を作成したことなど、過去5年間の活動の成果が表れ始めたことが確認できた。
本事業を継続的に実施していくことで、相模原市を中心とするエリアが、スタジオ(アーティスト)・美術大学・公共機関が相互補完的に共同する新しいアートエリアとして機能する状況に、少しずつではあるが、確かに近づいているはずである。