活動の目的
アーティストがいつもいる劇場<ArtTheater dB神戸>の運営を通じて、アーティストの創作の現場と地域のさまざまなコミュニティーとより深く協働する現場が連動し、循環する場の創出を目指す。
活動の内容
●子ども対象プログラム「劇場へようこそ!」(バックステージ・ツアーとワークショップ、公演鑑賞が一体となった体験型のプログラム)
●「街角みちみちパフォーマンス」(新長田のさまざまなスペースで、六つのパフォーマンスを展開するプログラム)
●「留学ネクスト」(「国内ダンス留学@神戸」の卒業生と新長田の地域住民が共演した舞台作品の制作・上演。出演者のなかには在日コリアンやミャンマー人など、多様なルーツをもつ人々が参加。)
実施場所: ArtTheater dB神戸、Studio dB Kobe、新長田の各所
参加作家、参加人数
地域住民が出演するプログラム(振付家として井手茂太氏を招聘)では、客席の2/3は地域の人々で埋まるなど、地域の人々にとっての当劇場の認知が広まり、またリピーターとして定着する人数も増えてきた。
上記プログラムへの来場者数は延べ約500名
他機関との連携
駒ケ林小学校、真野小学校、長田区、下町芸術祭、新長田アートコモンズ実行委員会、r3、本町ものつくり工房、長田教坊、ミャンマーカレーTeTe、FMわいわい等
活動の効果
◎劇場から街に出て、街を舞台に展開するプログラムと、地域の人々や子どもたちが劇場にやって来たり出演するプログラムの両方のベクトルをもったプログラムを往来しながら、活動を繰り広げることができた。
◎子どもを対象としたプログラムでは、地元の小学校と連携しながら実施、小学校の授業の一環でも行うことができた。この事業をきっかけに、日常的に子どもたちが劇場へ遊びにくるような状況になってきた。
活動の独自性
◎舞台芸術というツールを通して「地域のさまざまなコミュニティー」と「アーティストの創作現場」を繋げながら、表現が“コミュニティー”“地域住民”“表現者”に開かれる可能性を探ること。
◎新長田にある多様なルーツ(コリアン、ベトナム、奄美、沖縄等)をもつコミュニティーや人々との協働を通して、ローカルとグローバルを多様なアプローチで繫げること。
総括
2015年度の一年間は、これまで以上に地域の人々や機関と密に関わりながらプログラムをつくることができた。それらのプロセスにおいて、教育機関やさまざまなグループやコミュニティー、ネットワークとの協働作業を通して、これまで以上に大きな広がりを持ちながら活動を展開することができた。子ども対象のプログラムでは、子どもたちが劇場へ日常的にやって来るような流れを生み出し、地域の人が出演する舞台では、出演した地元の人がダンスボックスの振付家・ダンサー育成事業の「国内ダンス留学@神戸」に通うような展開を見せた。地域の人々にとって当劇場の認知度が格段にアップした一年となった。
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「劇場へようこそ」子どもたちが自らステージに立つような仕掛け
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「街角みちみちパフォーマンス」6組のアーティストが参加
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留学NEXT「花道ジャンクション」「国内ダンス留学@神戸」の卒業生と地域の人々が共演