活動の目的
木造廃校施設や茅葺古民家など船坂地域全体を展示場としたアートイベントを開催し、芸術文化振興を図るとともに、船坂地域の活性化を目指す。
活動の内容
春からアーティストを公募し、応募したアーティストの中から地域住民選考委員会で選考(倍率2倍)した。
夏から10月まで地域民家で滞在しながら作品を創作し、開催期間中は作品を展示して来場者に鑑賞してもらった。土日祝日は、アートツアーを行うとともに、廃校跡のランチルームを活用して、地域ボランティアによる限定50食のランチの提供、地域産野菜の即売会を行った。
実施場所:兵庫県西宮市船坂
参加作家、参加人数
公募に応じた45名の作家から24組26名(内、外国人7組8名)の作家を選考した。
今回初めて500円の入場料としたにもかかわらず、前・前回を上回る来場者約2万人で賑わい、パスポートによるスタンプラリーも大人気であった。
他機関との連携
開催地の県や市の自治体、美術館、観光協会、マスコミ、地域住民で組織する各種団体などと連携して事業を実施した。
活動の効果
滞在制作を原則とする公募作家の創作活動を住民ボランティアがサポートすること、また、土曜日ごとに「晩御飯の会」などを行うことで、作家と地域住民との交流が深まった。
また、開催期間中は、地域ボランティアと学生ボランティアが協働で案内監視を行い、親密な交流も行った。
活動の独自性
人口50万人の中間都市である西宮市の中にある里山は、わずか150世帯500人の小さい船坂地域である。
少子高齢化による人口減を食い止め、廃校跡施設なども活用した地域活性を目指して、多くの各種の住民活動を継続しようとしている。
総括
来場者は、阪神間から7割、大阪・京都から2割と全体の9割の人たちは京阪の近郊から来られている。また、年齢別においては、40代以下が6割、50・60代は3割である。
今後とも、都市に暮らす人々が、電車駅からバスで30分で訪れることのできる里山の中で、日本の原風景を感じ、アート鑑賞を楽しめる地域主体のアートイベントとして大切に育てていきたい。
今後、行政における継続的な支援も期待している。